千束の路地でメイドマスターの看板をまた見た
木曜の明け方、仕事の最後の客を三ノ輪の交差点で降ろして、そのまま土手通りを空車で流していた。この辺は朝の四時台でも歩いてる人がいるから、こっちも気を抜けないんだよ。
信号待ちで何気なく左を向いたら、路地の奥にメイドマスターの看板が灯ってた。前に一度だけ上がったきりで、それきり足が向いてなかった店だ。
「まだあったのか」と声に出てた。
で、次の非番に14時の枠を押さえた。夏の終わりの、まだ暑い日の昼過ぎだったわ。
看板は変わらず、通りだけ入れ替わっていく
場所は東京都台東区千束の三丁目。三ノ輪か入谷から歩くと十分ちょっと、日本堤の交差点を目印にすれば迷わない。俺みたいに車で入るなら土手通り沿いの駐車場に置くのが早いし、深夜は台数も余ってる。
昼の吉原は拍子抜けするくらい静かで、洗濯物が干してある民家の脇を抜けると急に看板が並び始める。この温度差が好きなんだよ。客から聞いた話だと、この通りは去年また何軒か入れ替わったらしい。潰れた跡地に別の名前が立って、また変わって、の繰り返しだ。そのなかでこの店だけは、俺の記憶と同じ場所に同じ顔で残ってた。
入口で名前を告げると、あとはスタッフが待合まで案内してくれる。待合は正直狭い。ただ掃除は行き届いてて、芳香剤の匂いもきつくない程度に抑えてある。他の客と鉢合わせしない導線になってるのは、この手の店だと地味にありがたい。
指名はパネルの写真から選ぶ形。ここは通常の衣装がメイド服とセーラー服から選べて、そこにチャイナやナース、チア、CA、パジャマといった追加の衣装が乗る。時期によっては浴衣や巫女に入れ替わるらしく、俺が行った日はちょうど浴衣の期間だとスタッフに教えられた。総額14800円からで、この立地なら安いほうだ。
ついでに書いておくと、この一帯は日曜の夕方が一番動く。俺が客を運ぶのもその時間に偏るし、店の前で降ろすと決まって同じ角で待ってる同業がいる。まあ、それは俺の商売の話だな。
店の話はこのくらいにしとく。
島根から出てきた20歳、あかり
部屋の前まで案内されると、目の前がカーテンで仕切られている。ここのカーテンは床まで届いてなくて、下の隙間から相手の足だけが先に見えるようになってるんだよ。白いニーソックスと、履き慣れてなさそうな靴が小刻みに動いてた。
待たされる十数秒が、やたら長い。
開いて出てきたのは黒髪ロングのメイド服。T160でスラッと細くて、ピアスもネイルもカラコンも無し。化粧もほとんど乗せてない。学校の帰りにそのまま衣装を着せられました、みたいな顔をしてた。
「お帰りなさいませ」の言い方が、業務的でも媚びでもない。ちょっと照れてる温度で、こっちの肩の力が抜けた。ほっぺがもちもちしてて、思わず指で押したら本人が真っ赤になってたわ。
島根から出てきた20歳で、前はレストランのホールをやってたらしい。「お盆を持つのだけは自信あります」と真顔で言うもんだから、こっちが笑ってしまった。タトゥーは無し、煙草も吸わない。話してて壁が一枚も無いのは、この歳の子だと逆に珍しい。
俺の採点はこうだ。
ルックス ★★★★☆
スタイル ★★★★☆ 手足が長い
おっぱい ★★★☆☆
アソコ ★★★☆☆
感度 ★★★☆☆ 顔に出るタイプ
性格 ★★★★★
白いニーソを脱がせるまで
浴衣とメイド服のどっちにするか散々迷って、結局そのままメイド服でいくことにした。脱がせる前に一回くるっと回ってもらう、というのを頼んだら素直にやってくれて、そのあと自分で照れて下を向く。間の取り方がうまいというより、たぶん素だ。
湯を張った浴槽の縁に座らせて、ニーソを片方ずつ下ろしていく。ここまでで既に持っていかれてた。
その先は限定エリアに置いとく。どこまでやったか、どこで止まったかも含めて全部そっちだ。
車を出しながら考えたこと
帰りに土手通りのコンビニで缶コーヒーを買って、駐車場でしばらく飲んでた。夕方になってもまだ暑い日で、エアコンを効かせながら領収書を整理してたら、なんとなく総括が出てきた。
まず、この子は当たりだ。ただ手放しで褒めるつもりはない。トークが楽しすぎるぶん、時間の使い方は考えたほうがいい。俺は前半で話し込んで、後半がやや駆け足になった。二回目があるならそこは配分を変える。
もう一つ書いておくと、この子は指名が固まってる。長く通ってる客が枠を先に押さえてて、初回でいい時間帯を取ろうとすると普通に埋まってるんだよ。俺も第一希望は外れて、二番目の枠に回された。扱いが冷たいとかではないが、そこは覚悟しといたほうがいい。
まじで、久しぶりに帰り道が短く感じた日だったわ。