何回目だろう…
プレジデントクラブの月島ももさん。
吉原には他にも魅力的な女性がたくさんいるし、たまには違う人を抱きたくて……と思うこともある。
なのに結局、日記や動画・予約表を見ている自分がいる。
初めて会った時は、綺麗な人だなと思った。
でも何度か通った今は、それだけで指名しているわけじゃない。
部屋に入った瞬間、
「おかえり。今日は遅かったやん」
そんな感じで笑われる。
この「おかえり」が妙に嬉しい。
こちらの好みも、前回話したことも覚えているから、最初から変な緊張がない。
「今日はどうすると?」
「任せる」
そう答えると、
「またそれ?あとで文句言わんでよ」
ニヤッと笑う。
この顔を見た瞬間、今日も負ける気がする。
初回と違って、お互いに相手の反応をある程度知っている。
だからこそ、ももさんも少し意地悪になる。
こちらが期待していることを分かっているのに、すぐには応えてくれない。
わざと間を作る。
目を見て笑う。
そして、
「そんな顔するんやな?」
なんて博多弁でからかってくる。
この人は男の反応を見るのが好きなんだと思う。
甘いだけじゃない。
ちょっとSっ気があって、こちらが困っているのを楽しんでいるようなところがある。
それでも嫌にならないのは、その後ちゃんと優しくなることを知っているから。
そこまで含めて、ももちゃんペース。
常連になって一番変わったのは、終わった後かもしれない。
二人でくだらない話をする時間が長くなった。
仕事の話をしたり、最近あったことを話したり。
たまに、
「前も同じ話しよったよ」
と突っ込まれる。
そんなことまで覚えているのかと思う。
帰る時間が近づくと、少し寂しくなる。
最初の頃は満足して帰るだけだった。
今は違う。
服を着ながら、
「次も来れる?」
と聞かれる。
「まだ分からない」
そう答えると、
「ふーん。じゃあ忘れとこ」
絶対忘れないくせに。
「また来るって」
そう言うと、
「なら最初からそう言えばよかやんな」
最後に笑う。
このやり取りまでが、いつもの時間になってしまった。
月島ももは、初回でも十分楽しめる女性だと思う。
でも個人的には、二回目、三回目からの方が危ない。
好みを知られる。
弱いところを覚えられる。
会話も遠慮がなくなる。
そして少しずつ、こちらへの扱いが雑になる(笑)。…ウソウソ
でも、それが妙に心地いい。
吉原には数え切れないほど女性がいる。
新しい出会いを探す楽しさも分かる。
それでも予約表に「月島もも」の名前を見つけると、結局そこを押してしまう。
理由?
一度じゃ分からないから。
いや……
何度会っても、全部は分からないからなのかもしれない。
だからまた行く。
そして次もきっとエレベーターが開いた瞬間、
「また来たと?」
と笑われる。
その顔を見るために通っている部分も、……ある。