真夏の八月、最初の土曜だった。仕事は前の日に片付けていて予定は空だったが、外に出る気もなかった日だ。18時過ぎに「今日おすすめの子が入っている」と連絡が来て、それだけで方針を変えた。駅から徒歩で向かう間に、シャツが背中に貼りついた。
写真の段階で引っかかったのは、顔全体ではなく目元だった。エントリーを重ねていると、顔の印象よりも特定のパーツで記憶が反応することがある。どこかで見た形だな、と思いながら向かった。部屋で本人に「前にどこかで会ってない?」と直接聞いたら、別の現場に一ヶ月だけ在籍していた時期があると返ってきた。なるほど、そっちで見たのか。目元が特徴的すぎて、勤め先を言っていない友達にまで一発で当てられるらしい。
そういえば、その流れで出てきた話が少し引っかかった。一度離れて戻った子は指名の上乗せが増えるが、ずっと同じ場所で続けている子は据え置きなのだという。運営側の理屈は分かる。ただ、支払う側から見て腑に落ちる設計かというと、そこは別の話だ。
やや面長の綺麗系。目が大きいというより形がいい。メイクはキャバ寄りで、そこが好みに合うかどうかで評価が割れると判定する。自分は合う側だった。写真は加工が強めで、実物のほうが線は細い。
舌の運びは丁寧で、ディープキスは最初から最後まで途切れない。ただ、こちらの反応を見て手の当て方を変えるタイプではなかった。攻め方が最後まで一本調子だったぶんだけ減点している。惜しい。
満点。この項目を振り切らせたのは久しぶりだ。ぶっちゃけた過去の話が次から次に出てきて、途中で腹が痛くなった。ここには到底書けない種類のネタばかりだった。テンションが上がってくると、意味の分からない踊りまで始める。
八十分では足りなかった
ドアが閉まってからの八十分、順を追って
開いた瞬間の第一印象は「高い」だった。目線がほぼ水平に来る。肩の出た衣装で立っていて、鎖骨から肩にかけての線がまっすぐ目に入る。この時点で採点の初期値がだいぶ上振れした。
先にシャワーへ。戻ってきて隣に座ったとき、触った腕でこの日いちばん驚いた。しっとりしているのに指が滑らない。吸いつくと言えばいいのか、とにかく触った瞬間にこれはやばいと思った。エントリーを重ねてきた中でも、肌の質だけなら相当上位に入る。
「そんな見る?」と笑われた。見る。
ベッドに移ってキスから。舌の入れ方が丁寧で、こちらが引くと追ってくる。息継ぎの取り方もうまい。ここで、会話とプレイの温度差がないことが分かる。さっきまで馬鹿話で笑っていた相手が、切り替えた瞬間から普通に色っぽくなる。この落差は評価に入れていい。
首から下へ降りていく間、指が胸の上を何度か往復する。胸そのものは控えめで、色も薄い。ただ形が崩れていないので、手のひらに収まる感覚は悪くない。ボリュームを求める向きには合わないが、この体型でここに厚みがあったら全体のバランスが崩れるとも思う。
下は処理されていて、生えかけの短いところがざらりと指に当たった。反応は早い。「あー、そこ」と声が出るまでが早くて、こちらの手が探る時間が短くて済む。ぬるっとするまでもあっという間だった。
ここからが弱点の話になる。指を入れて中を探ってみたが、反応が明らかに薄い。声のトーンが変わらない。手を外側に戻した途端にビクビクし始める。完全にクリ側の子だった。中で気持ちよくさせる遊び方をしたい人には噛み合わない。データとして書いておく。
体位についても一点。股関節が硬めで、開く角度に限界がある。無理に広げようとすると本人が痛がるので、途中から選択肢を絞った。中の締まりのほうは、この体格から想像するより明確にきつい。世間で言われている大柄イコール大味という話は、少なくともこの子には当てはまらない。
フェラは深い。手を添えずに口だけで動く時間が長く、上目遣いでこちらの様子を見てくる。ときどき顔を上げて「もっと?」と聞いてくる、あの間の取り方が上手い。ぺろりと舐め上げてから止まる呼吸の置き方も含めて、ここは加点対象だ。
途中から本人のテンションが上がって、声の出し方が完全にAVのそれになった。「もっとして」の類の台詞が飛び交う。素の反応と違うのは分かるが、これは演出として楽しむのが正解だと判定する。そういうノリが好きな層にはかなり刺さるはずだ。冷めるタイプの人には合わない。ここは好みが割れる。
肌を重ねている時間の満足度がとにかく高い。密着している面積が広いぶん、さっきの肌質が全部効いてくる。動いている時間より、抱きついているだけの時間のほうが良かったまである。
右の太ももに小さいタトゥーがあって、休憩中にその話になった。友達が入れるのを待っている間、暇だからノリで五分で入れたらしい。理由が軽すぎる。「後悔してない?」と聞いたら「してない」と即答された。物事の決め方がそういう人間なのは、話していてなんとなく伝わってくる。
あと、部屋のエアコンの効きが弱かった。店の責任ではないが、これだけ暑い日だと設定を下げ切っても追いつかない。二人とも途中からずっと汗だくで、シャワーを二回浴びる羽目になった。八十分のうち何分かは確実にこれで持っていかれている。
終盤、時計を見たら残りが心もとなかった。もう一回いけそうな体感はあったが、支度の時間を引くと無理だった。「次は長いので取ってね」と言われて、それはもう決めていた。
採点をまとめる。五軸のうち四つが★4以上、落としたのはコスパの一項目だけ。しかもそれは中身ではなく金額側の理由だ。会話の項目を満点にしたのはこのエントリーが初めてになる。素材だけで選ぶ子ではなく、素材とキャラクターの両方が噛み合っている子だったという結果だった。
なお、際どい要求の伺いは最後まで一度もなかった。そこを期待して指名する相手ではない。
この子の名前とお店、公式ページのリンクは限定エリアに置いてある。次に長い枠で取るならどう組むかも、そちらに書いた。
帰りは電車に乗る前に、駅前の立ち食いで冷たい蕎麦を流し込んで飯にした。汗が引かないまま食べる蕎麦が、この日はやたら旨かった。