成田の空港裏は、夜だけやけに静かになる
成田といえば空港しか浮かばなかった。実際に車で走ってみると、ターミナルの灯りが届かない外周はびっくりするほど暗い。金曜の夜、仕事を早めに切り上げて富里方面のインター近くまで来ると、看板の数がぐっと減って、代わりに広い駐車場を抱えた店ばかりが目に入るようになった。
離婚して3年、こういう中途半端な明るさの街のほうが落ち着くようになった。都内みたいに人にぶつかりながら歩かなくていい。1時間ハンドルを握ってでも静かな場所まで来てしまうのだった。このあたりはデリヘルが中心で、部屋は自分で押さえるか案内してもらうかの二択になる。国道沿いのホテルは築年数が古めで、当たる部屋によっては空調が弱くて暑い。そのぶん総額が軽く上がるので文句は言えないのだけど。
そういえば来る途中、コンビニでコーヒーだけ買って駐車場で10分ほど飲んでいた。踏ん切りをつけるのに、毎回この時間がいるらしい。
独りの夜は長い。
成田富里インターちゃんこを選んだ夜のこと
店を決めた理由は単純で、成田市の外れまで出てきて遊べる店の中では、時間あたりの値段が明らかに軽かったからだ。成田富里インターちゃんこには、この価格帯にありがちな「安かろう」の空気があまりない。安いから雑、という店を千葉県内でいくつも踏んできた身としては、そこが引っかかった。
期待はしていなかった。
部屋に着いてから始まるまで
案内はスムーズだった。こちらが場所を伝えてから、想像していたより早く話が進む。段取りでもたつかれるとそれだけで気持ちが冷めるので、ここが雑な店にはもう行かない。
22時前には部屋に入って、テレビの音量だけ下げて座っていた。ノックがして、扉が開いたときの「こんばんはー、お待たせしましたっ」がやたら明るくて、こっちの緊張が半分くらい抜けた。
この時点で、外したなという感じはもうなかった。
80分という時間の買い方
コースは短いものから選べるが、この日は80分にした。総額は13,000円ほどで部屋代は別、指名を入れると1,000円だけ上乗せになる。都内で同じ長さを買おうとすると倍近く飛ぶので、成田まで走ったガソリン代を足しても釣りが来る計算だった。
写真を見てから決められるので、当てが大きく外れることは少ない。ただ、指名の集まる子は枠がすぐ埋まる。
はなという子の輪郭と、その手のこと
25歳。155cmでIカップと聞いていて、正直そこは話半分に構えていたのだけど、ガウンを脱いだ時点で構えていた自分がばかみたいだった。肌がもちもちしていて、白い。触った感触が思っていたより柔らかくて、指を置くとそのまま沈んでいく。
ふわふわした喋り方をする子で、言葉の返しにリズムがある。こちらが黙ってもすぐ次の話題を出してくれるし、シャワーの温度も飲み物の位置も、こっちが言う前に直っていた。前は保育の仕事をしていたと聞いて、なるほどと思った。細かいところに気づく子だ。趣味が編み物とピアノと料理だと言うので、その三つが同じ人間の中に同居しているのが不思議で聞き返したら、指を動かしていないと落ち着かないだけです、と返ってきた。好きな食べ物は焼き鳥で、嫌いなのはピーマンとパクチーらしい。四十を過ぎた男が、女の子の嫌いな野菜を真剣に聞いている図はさすがに情けない。
ルックス ★★★★☆
スタイル ★★★★☆
おっぱい ★★★★★
アソコ ★★★★☆
感度 ★★★★★
性格 ★★★★★
マッサージが得意らしく、うつ伏せでいる時間が長かった。「次は長めのコースで来てください、ちゃんと最後まで揉みますから」と言われて、営業の口ぶりではなかったのが妙におかしい。ただ実際のところ、最初の力加減は強すぎて背中が跳ねた。そこは噛み合うまで少し時間がかかっている。
そこから先は、こちらが何も考えなくてよかった。身を任せていれば流れが途切れない。安定感という言葉がここまで似合う子も珍しいのだった。全身が感じやすいと本人が言っていたが、背中の側面を撫でただけでビクビクしていたので、あれは誇張ではないと思う。
帰り道に考えていたこと
やばい、と思ったのは終わってからだった。
80分は短すぎた。
帰りに国道沿いのラーメン屋へ寄って、伸びかけた麺をすすりながら次は何分にするかを考えていた。元嫁には内緒だけど、こういう夜のあとの飯がいちばんうまい。
成田で遊ぶなら、値段の軽さだけで選ばずに時間を長めに取ったほうがいい。ここは短い枠だと、良さが出きらないまま終わってしまうかもしれない。
店の造りや設備で選ぶ人には向かないと思う。ここで買っているのは箱ではなく、時間の中身のほうだった。
この日の流れがどこまで行ったのかは、限定エリアのほうに置いておく。書く場所を分けているだけで、隠すつもりはない。