鶯谷で外さないための打ち方
日曜の昼だ。金曜のうちに仕事を全部片付けて、無理やりこじ開けた半日だった。梅雨の合間で、傘を持つかどうか三十秒だけ迷って結局置いてきたら、駅を出た瞬間に細かいのが降ってきた。読みが外れる日は最後まで外れる。
このエリアを知り尽くした俺が言うけど、鶯谷は当たりを引く街じゃない。外さない街だ。看板のでかい店ほど写真と実物の距離が開くし、値段も上野側に引っ張られていく。逆に価格帯を下げた店は期待値が低いぶん、踏み抜いたときの傷が浅くて済む。俺は本命が埋まった日の受け皿として、この層を何年も使ってきた。
吉原や西川口と同じ感覚で来ると外すぞ。あっちは箱の設備込みで値段が決まるが、鶯谷はほぼ誰が座っているかで決まる。同じ料金表から天と地が出てくる街だ。だから俺は店を選ぶより先に、その日の在籍を聞くようにしている。
鶯谷デリヘル倶楽部はその典型だな。派手さはない。ただ長く在籍している子が何人か残っていて、そこを引ければ値段以上のものが返ってくる。これは穴場というより保険だ。
電話一本でどこまで決まるか
受付は電話が基本だ。ネットの予約フォームだけ見ていると枠の実態が見えない。俺は毎回「今の時間で確実に入れる子は誰ですか」と聞くことにしている。料金は鶯谷の中では下から数えたほうが早い水準で、指名を足しても他店の同じ分数より下に収まる。オプションを積み上げて回収する設計じゃないから、会計で驚くことがない。初めてなら電話口で総額を先に言わせろ。向こうも慣れている。
ついでに言うと、キャンセルの扱いも最初に確かめておけ。直前に落とすと次から枠を回してもらえなくなる店は、この界隈に普通にある。
ひなたというベテランの中身
この日、受付から返ってきた名前がひなただった。常連なら知ってる、この店に長く座っている子だ。俺も名前だけは何度も見ていたが、指名したことは一度もなかった。正直、乗り気じゃない。待ちは二十分と言われた。
その二十分は坂を上ったり下りたりして潰した。鶯谷は待ち時間の潰し方が下手だと妙に長く感じる街だ。初めてなら南口側の喫茶から入れ。ホテル街の手前なのに、あの一角だけ空気が普通に戻る。
採点を先に置いておく。
ルックス ★★☆☆☆
スタイル ★★★★☆
おっぱい ★★★★☆
アソコ ★★★☆☆
感度 ★★★☆☆
性格 ★★★★☆
ルックスの二つは、あくまで俺が入った日の数字だ。ドアが開いた瞬間、部屋を間違えたかと思った。写真の面影はあるのに、化粧が薄い日らしくて顔の印象がまるで違う。盛らずに書くと、顔で殴ってくるタイプじゃない。
ただ、脱いだあとで全部ひっくり返された。
腹に余計な肉がないのに、腿と尻だけむちむちしている。この体は写メ日記に出ている姿のまま届く。胸は柔らかくて、握ると手のひらから逃げていく。乳首の色は濃いめだ。感度は普通どまりで、そこを責めても跳ねるほどじゃない。
この店の在籍を並べると、写真で勝負している子はもっと若い層に固まっている。ひなたはそこと戦っていない。顔で選ばれる側じゃなくて、体と段取りで指名が付いている子だな。
性格は文句なしだ。どの街でどう働いてきたか、どんな客が多いかまで自分から喋る。話していて疲れない相手は、この歳になるとそれだけで金を払う理由になる。
日曜の昼、俺は最初から受け身だった
その前に一つ。この日のホテルは券売機が一台死んでいて、部屋を取るのに五分並んだ。日曜の昼にあれは面倒だ。
部屋に入ってからは、挨拶を返す間もなかった。
「準備するから、ベッドで待ってて〜」
言われたとおり服を脱いで寝転がっていたら、シャワーの話をこっちが切り出す前に始まった。キスから乳首、そのまま下まで一気に降りていく。やばい、順番がおかしい。まじで置いていかれた。
一度こっちが仕切り直そうとしたら「まかせて」と言って手を止めない。ローションを足すか、唾のままいくかまで途中で聞いてくる。ぬるぬるした人工的なやつより、その日は唾のほうを選んだ。段取りが体に染み込んでいる子の動きだ。
白状すると、俺は薄化粧の件をずっと引きずっていて、硬度が最後まで上がりきらなかった。五百回以上この界隈で遊んできて、相手じゃなく自分の調子だけでここまで崩れたのは久しぶりだ。情けない話だと思う。それでも締め付けを自分で操れる子で、最後は持っていかれた。ビクビクしていたのはこっちのほうだった。あの状態から終わらせたのは、間違いなく彼女の腕だな。
批評も書いておく。乳首を舐めるときの力加減が最初だけ強くて、一瞬痛くて声が出た。言えばすぐ弱めてくれるが、こっちが言うまでは気づかない。あと部屋の空調が古くてうるさく、彼女の声が半分くらい聞き取れなかった。これは店じゃなくホテル側の落ち度だ。
三十分続けられる技を持っているらしい。今回は俺が到達できなかったので味わえていない。「体調がいい日にまた来て」と笑われて終わった。
帰りは駅に戻らず、上野まで線路沿いを歩いた。雨は上がっていて、ガード下の店で遅い昼を食った。負けた日の飯はなぜかうまい。
このエリアで遊ぶなら、この店は本命が埋まった日に回す枠として持っておけ。ひなたは昼から夕方に寄っているから、夜に狙うと空振りする。
部屋の中で実際に何をされたか、この子に付いている条件、それと枠の取り方は限定エリアに置いた。鶯谷で遊ぶなら、そっちも見ておいたほうがいいぜ。