脚線美とは、太ももの張りだけで語れるものではない。膝から足首へ向かって細くなっていく、その減り方の滑らかさで決まる。私は長いことそう考えている。
金曜の夕方、仕事を早めに切り上げて池袋に出た。雨で、傘を差した人の脚ばかり眺めながら歩いていたのだから、我ながら救いようがない。
雨の池袋北口、狙いを定めた一軒
東京都豊島区、池袋北口から徒歩数分の界隈。淫乱痴女エステという名前だけを見て、私はずっとこの店を敬遠していた。派手な名前の店は脚を大事にしない、という偏見が私の中にあったのだ。
考えを変えたのは在籍写真の一枚である。革張りのソファに深く腰を沈め、脚を組んだまま足先をこちらへ向けている女性がいた。身長はT168とある。その長さが体のどこに配分されているのかを、どうしても自分の目で確かめたくなった。
店舗を構えるタイプではなく、こちらが取った部屋へ来てもらう形になる。案内はスタッフから部屋番号を伝えられて先に入り、時間になったら本人がドアを叩くという流れ。待ち合わせで人目を気にする要素がないのはありがたかった。ただ私が押さえた西口寄りのホテルは古くて部屋が狭い。脚を伸ばして眺めるには不利な部屋を選んでしまった、と後になって反省した。次に指名するなら、ベッドと壁のあいだに一メートル取れる部屋にする。脚を鑑賞するには余白が要るのだ。19時に部屋へ入り、そこから十分ほどで彼女は来た。
コースは90分・100分・120分が中心で、写真を見て指名する形が基本になっている。指名料が千円ほど上乗せになる仕組み。私が入った100分は室料別で総額29,000円だった。新規向けの割引も用意されているので、初回はそちらを当てるのが素直だろう。
傘は結局、その部屋に忘れて帰ることになる。
168cmが描く太ももから足首までの直線
ストッキング越しの太もも
ドアを開けて立っていた彼女は、黒のストッキングを穿いていた。まず言っておきたいのだが、パンスト越しの光沢というのは素肌より情報量が多い。布の張り方で筋肉の付き方まで透けて見えるからである。
この太ももからふくらはぎのラインが、とにかく直線的だった。内側に余計な肉が乗っておらず、それでいて痩せすぎてもいない。ベッドの端に腰かけて脚を組んだとき、上になった腿が潰れる幅が驚くほど狭い。
脚線美とは、こういう脚のことを言う。素晴らしい。
顔立ちは整いすぎていて、正直なところ最初は目を合わせるのが怖かった。写真どおりのモデル体型で、きっとクールな人なのだろうと私は構えていたのだ。ところが先に口を開いたのは彼女のほうで、「雨、すごかったですよね」と笑う。三秒で緊張が溶けた。
素肌に戻ったふくらはぎと足首
ストッキングを脱いだ後の脚は、印象がまるで変わる。ふくらはぎに膨らみの山がなく、真下へすっと細くなっていく。足首の細さがポイントで、ここが太いと全体の直線が濁ってしまう。彼女のそれは、指で輪を作れそうなくらい締まっていた。
アキレス腱の窪みが浅くはっきり出ていて、立ち姿のときに踵から膝までが一本の線に見える。私はこの一本線を探して何年も店を渡り歩いているのだが、ここまではっきり出る脚は年に何本も見つからない。踵を上げてもらうとふくらはぎの筋がわずかに浮き、そこから足首へ向かって影が一気に細くなる。この落差こそが黄金比の正体で、身長168という数字は伊達ではなかった。
数字は伊達ではない。
肌はもちもちで、触れると指先が少し沈む。前職は塾の先生だったと本人が言っていた。この脚で教壇に立たれていた当時の生徒諸君に、私は心から同情する。
膝裏に指が入った、その先は限定エリアで
始まりは問診だった。紙に体の不調を記入する形式で、私は肩と腰、と正直に書いた。そこから服を一枚ずつ、お互いに脱がせ合ってシャワーへ向かう。この移動の数十秒がいちばん落ち着かない。
シャワーで最初に触れられたのが、ふくらはぎだった。泡を伸ばしながら下から上へ。ただし、ここだけは力加減が強くて正直痛かった。私が顔をしかめると即座に「大丈夫ですか」と手を緩めてくれたので、素直に伝えてよかったと思っている。
ベッドへ移り、膝裏に指が入った時点で、私はもう鑑賞する側の人間ではなくなっていた。ここから先の百分をどう使われたのかは、限定エリアのほうに書いた。名前も店もこちらで出している以上、伏せるのはその先だけである。
ここまでは、まだ前置きだ。
私の採点
ルックス ★★★★★
スタイル ★★★★★
おっぱい ★★★★☆
アソコ ★★★☆☆
感度 ★★★☆☆
性格 ★★★★★
脚の三軸、つまり太もも・ふくらはぎ・足首のうち、彼女は足首で満点を取った。上の二つが良い脚はそこそこ見つかるが、最後の一点で崩れる例のほうがずっと多いのだ。総合では、私がこの一年で会った中の上位に入ると言えるだろう。
文句のつけどころが、脚にはなかった。
帰りに駅前のラーメン屋へ寄って、そういえば今日は一度も脚以外を褒めていないな、と気づいた。まじで失礼な客である。次は口に出そう。