金曜の夜、五反田の坂道で考えていたこと
私は脚を見に行く。ここ数年、それ以外の理由で店を選んだ記憶がほとんどない。
金曜の20時過ぎ、仕事帰りに山手線で五反田に降りた。雨がぱらついてきて、駅前のコンビニで安いビニール傘を買う羽目になる。ホテル街へ向かう坂が濡れていて、革靴の底がやたら滑った。この街のこの傾斜には毎回うんざりさせられる。
在籍写真を眺めていて、一人だけ座り方の違う子がいた。膝を揃えて斜めに流す、あの座り方である。脚に自信のある人間しかやらない。この前も似た構図の写真に賭けて外しているので、期待値は半分に見積もっていた。
150分。長めの枠を取ったのは、脚をゆっくり見る時間が欲しかったからに尽きる。
脚の記録 — 布の上と、素肌と
ストッキングの内側にあった太もも
入ってきた彼女は膝下丈のワンピースに、うっすらグレーがかったストッキングを合わせていた。パンスト越しの肌というのは生脚より情報量が減るぶん、輪郭だけが浮き上がる。私はこの状態がいちばん好きだ。
この太ももからふくらはぎのラインが、彼女が椅子に腰かけた瞬間に出た。太ももは正面から見ると細くはない。内側にやわらかい厚みがある。ただ横から見ると膝へ向かってきちんと絞れていて、膝の皿の上に余計な肉が乗っていない。ここが乗っている人は本当に多いのだ。
手のひらを置くと、ナイロン越しに体温が来た。押すと沈み、離すと戻る。…素晴らしい。
脱いでからのふくらはぎと足首
ストッキングを下ろしてもらってからの方が、ぶっちゃけ衝撃は大きかった。素肌のふくらはぎに、変な出方をした筋がない。歩き方の良い人の脚である。
足首の細さがポイントだと私は何度も書いているが、彼女の場合は細いというより「くびれている」と言ったほうが近い。くるぶしの骨がきちんと出て、そこから踵にかけての角度が急である。この角度が緩い人は、太ももがどれだけ良くても私の中では点が伸びない。
膝裏に小さなほくろがひとつ。背中の真ん中にも突起のようなものがあって、本人はそこを気にしていた。私はどうでもよかったが、隠したがるあたりが妙に生々しい。
150分、彼女はずっと震えていた
シャワーから戻ると、彼女はベッドの縁に膝立ちで座っていた。部屋は狭い。脚を伸ばして眺めるスペースがほとんどないのは、この街のホテルではもう諦めている。
最初は明らかに緊張していて、会話も少しぎこちなかった。天気の話、坂の話、帰りにラーメンを食うかどうかという心底どうでもいい話を並べているうちに、五分ほどで肩の力が抜けたのが分かった。
キスから始まった。膝立ちのまま向かい合う形で、私は右手を彼女の太ももの外側に置いていた。この位置がいい。キスの深さが変わるたび、太ももの筋肉がわずかに締まるのが手のひらで拾える。
胸へ移ったのはそのあとだ。ハリはあるのに芯がやわらかく、押した指が素直に沈んでいく。乳首は色が薄い。舐めはじめて、たぶん三十秒も経っていなかったと思う。
「イクっ」
は、と思った次の瞬間、太ももの内側にあたたかいものが散った。潮である。まじで何が起きたのか分からず、私は一瞬手を止めてしまった。
そこからは、ずっとその調子だった。舐め続ければ同じことが起きる。仰向けに寝かせて、私は例のふくらはぎを両手で持ち上げてから全身に舌を這わせていった。膝裏に触れた時点で腰が浮いて、ビクビクと震えている。
「だめっ、我慢できない」
クンニに移ると、彼女は自分で手を押し当てて止めようとした。止まらない。シーツがぐっしょりになるまで、たぶん四回か五回。私は途中から潮そのものより、そのたびに突っ張るふくらはぎの形を見ていた。脚は嘘をつかない。力の入った瞬間に、内側のふくらみだけがくっきり出る。あの形を見るために私は金を払っている。
一度休憩を挟んで攻守交代。フェラは上手い。この仕事の前にはやったことがなかったと言っていたが、それが本当なら相当センスがある。ねっとり舌を絡めてから、深く咥えて止まる間の取り方が自然だった。
驚いたのは、その最中に彼女がまた「あ、だめ」と言って震えたことだ。私は手すら大して触れていない。フェラの途中で潮を吹く人に会ったのは、これが最初で最後になりそうである。
本当は潮を吹くプレイが好きなわけではないらしい。店の売り文句にそう書かれてしまったせいで、相性の合わない相手のときは電マを当てて無理に吹いているのだ、と本人が言っていた。それを聞いて少し複雑な気分になった。
最後は正常位。彼女の膝を私の肩に担ぎ、足首を掴んだ状態で入った。結果から書くと、私は最後までゴムを着けていない。着けるかどうかという話題が一度も出ないまま、そのまま入って、そのまま終わった。生である。
掴んでいた足首は、その間ずっとぷるぷると小刻みに揺れていた。くるぶしの角度が、力の入り方で少しずつ変わる。私は正直、下半身の感触よりも足首を見ていた時間の方が長かったと思う。
終わってからも彼女はしばらくトロトロした顔で「幸せ」と繰り返していた。子供みたいな笑い方をする人である。奥様らしい落ち着きを期待して行くと、そこは肩透かしを食らうだろう。
一つだけ書いておくと、序盤のキスは力加減がやや強めで、私には少し物足りない繊細さだった。もっとも、これは完全に好みの問題である。
私の物差しでは、こうなる
ルックス ★★★☆☆
スタイル ★★★★☆
おっぱい ★★★★☆
アソコ ★★★★☆
感度 ★★★★★
性格 ★★★★★
顔で選ぶ店ではない。写真の加工はそれなりに入っていて、面影がある、くらいに思っておくのが正解である。
だが脚は本物だった。太もも・ふくらはぎ・足首の三点で、これだけバランスの崩れていない人は年に何人も当たらない。膝から下だけで元は取れたと言えるだろう。
帰りに駅前でラーメンを食べながら、ストッキングを穿いたままやらせてもらう交渉をすればよかった、と本気で後悔していた。
この脚の持ち主の名前と、彼女が在籍している店については、この先で書く。