松江から高速に乗った理由
もう半年前になる。十一月の金曜、松江から高速に乗って呉まで下りた。片道でだいたい二時間半。仕事を早めに上がって出たのに、途中の中国道でトラックの列に挟まれて、予約の時間ぎりぎりになった。あの日はやたら風が強かったのも覚えている。
山陰じゃけん選択肢が少ない、というのは言い訳ではなくて本当にそうで、松江で「今日はこの子がいい」と選べるほど在籍がそろっている店はほとんどない。広島まで出りゃあるけど、広島市まで行くと今度は宿代までかかる。呉ならぎりぎり日帰りできる距離だった。
県外の店を指名で予約するのは、このときが初めてだった。
なずなに決めた決め手
シャングリラ呉の在籍を上から順に見ていって、手が止まったのがなずなだった。写真は顔がハートで隠れているのに、肩から胸元にかけての線と、ソファに沈んだ太ももの柔らかそうな感じだけで十分だったと思う。二十六歳という年齢もちょうどよかった。派手すぎる子より、こういう落ち着いた雰囲気の子のほうが自分には合う。
あと、プロフィールにヘルスも性感エステもM性感も全部「○」と書いてあったのが効いた。初めての店で何を頼めばいいか分からん人間からすると、どれを選んでも受けてくれる子のほうが気が楽けん。指名料が二千円上乗せになるのは分かっていたが、迷わず指名で入れた。フリーで外すのが怖かった、というのが本音に近い。
ドアが開いてからの数分
待ち合わせは呉駅から歩いてすぐのビジネスホテル。安い部屋を取ったので狭いのは分かっていたが、想像よりさらに狭かった。ベッドとテレビ台の間が人ひとりぶんしかなくて、荷物をどこに置くか決めきらないうちにインターホンが鳴って焦った。上着をハンガーに掛ける前にドアを開けることになった。
「はじめまして、なずなです」
声が思っていたより高くて、それだけで少しほっとした。写真の黒髪ボブがそのまま入ってきた感じで、パネマジという言葉が頭をよぎる暇もなかった。百六十七センチあるらしく、ヒールを脱いでもこっちと目線がほぼ同じ。背が高いぶん写真では細く見えていたけど、実際に触ると胸も腰まわりも思っていたより肉がある。
「呉って初めてですか?」と向こうから聞いてくれて、松江から来たと答えたら「えー、遠っ!」とわりと本気で驚かれた。そのやりとりで緊張がだいぶ抜けた。この人は喋りで持たせてくれるタイプだと、部屋に入って三分で分かった。
呉で過ごした二時間
シャワーは一緒に入った。というより、あの狭いユニットバスでは二人で入るしかなかった。洗ってもらう段になると、ボディソープを多めに使ってぬるぬるにしてから、背中側から手を回して前に持ってくる。この時点でもう予定が狂いはじめていた。
ベッドに戻ってからは、しばらく何もしない時間があった。横に寝て、肌をくっつけたまま話をするだけの時間。初めての相手だと間が持たないんじゃないかと心配していたのに、向こうが勝手に喋ってくれるので何も考えなくてよかった。呉の街の話、店に入ったきっかけ、この日の天気の話。
胸は写真以上だった。Gカップと数字で言われてもいまいちピンと来ていなかったけど、仰向けになっても横に流れずに形が残っている。顔を埋めると柔らかいのに、押し返してくる感じがちゃんとある。これはやばい、と素で思った。ここでだいぶ時間を使った気がする。
攻められる側に回ると、今度はこっちが黙る番だった。舌の当て方が丁寧で、急がない。こっちが少し動くたびに、向こうも合わせて反応してくる。触られている最中にビクビクしていたのは、たぶん演技だけではなかったと思う。ここまで来ると初対面という感じはもう残っていなかった。
ひとつだけ言うと、指の力加減は最初ちょっと強かった。痛いというほどではないが、素直にそう伝えたら「ごめんなさい、これくらい?」とすぐ合わせてくれて、そこからは何も文句がない。むしろ、こういうやりとりができる子のほうが後半は楽しくなる。
後半の流れは、こっちが持っていったというより、向こうのペースにそのまま乗せられた形だった。終わってからも残り時間ぎりぎりまで喋っていて、呉の飲み屋の話とか、山陰は冬になると雪で動けなくなる話とか、どうでもいい話ばかりしていた。帰り支度をしながら「次は雪が降る前に来てくださいね」と言われて、その気にさせられた。
六項目で見たなずな
ルックス ★★★★☆
スタイル ★★★★☆
おっぱい ★★★★★
アソコ ★★★★☆
感度 ★★★★☆
性格 ★★★★★
数字にすると平凡に見えるけど、性格の五つ星がこの子の本体だと思っている。技術で圧倒してくるタイプではない。
あれから変わったこと
帰りに呉インターの手前のコンビニでコーヒーを買って、駐車場でしばらくぼーっとしていた。そういえば夕飯を食べていないことに気づいて、結局松江に帰ってから深夜にラーメンを食べた。今思うと、あれも含めて悪くない一日だった。
それ以来、「山陰じゃけん選択肢が」と言って諦めるのをやめた。二時間半走れば選べる。それだけの話だった。
プレイのいちばん肝心なところと、あの日どういう流れになったのかは限定エリアに書いた。