東京行きを見送った木曜の午後
木曜の午後、仕事が中途半端に空いた。三島まで出れば新幹線で東京はすぐそこで、向こうの店の一覧を眺めるだけ眺めて、帰りの終電を計算し始めた時点で気持ちが折れた。東京まで出るか迷う距離感、というのはこの街に住んでいる人間の持病みたいなものだな。八月の沼津は湿気が背中に張りついてくるし、こんな暑い日にわざわざ往復三時間かけて移動する理由を、自分にうまく説明できなかった。
で、地元で探すことにした。
選んだのは熟女の風俗最終章 沼津店。看板の出し方がやたら派手で前から名前だけは知っていたが、四十代後半が主力の店に踏み込むのは初めてだった。四十歳を超えた相手を指名したこと自体、数えるほどしかない。指名したのはゆめさき、四十八歳。プロフィールの写真を見た限りでは、年齢の数字とスタイルがどうにも噛み合っていなかった。
予約はネットから入れた。第一希望の時間が埋まっていて三十分ずらす形になったが、折り返しの電話をくれた女性スタッフの説明が丁寧で、そこで警戒心が半分落ちた。ホテルは駅の北側、車で五分ほど。ただ駐車場が狭くて、切り返しに手こずって少し焦った。
そういえば、その途中にあるラーメン屋がまだ潰れていなかった。
沼津は店の数こそ多くないが、ここ数年で熟女系が妙に充実してきた。三島や富士まで足を伸ばす選択肢もあるにはある。ただ車で十五分の圏内に本気で選べる店が出来たのは、地元に住んでいる側からすると素直にありがたい話だな。コンビニで飲み物だけ買って、時間ちょうどに部屋へ入った。
ドアが開いて、笑い声が先に届いた
部屋の照明の下で見たもの
ノックの音の後、こちらが返事をする前に「こんばんはー、外めちゃ暑かったでしょ!」と声のほうが先に部屋へ入ってきた。四十八という数字で身構えていた分、拍子抜けするくらい明るい。写真では落ち着いた熟女に見えていたが、実物はとにかくよく喋る。T160の細身で、腰から尻にかけての線がきれいなのは写真のままだったな。逆に、写真より若く見えるタイプではない。年齢を隠す気がそもそも無い。
肌の張りだけが、年齢と釣り合っていなかった。
髪を耳にかけながらこちらを見る目つきだけが、明るい喋り方とは別の温度を持っている。パイパンだと自分から先に申告してきたのも、変に隠さない感じで好感が持てた。喋りで場を作りながら、目線ではまったく逃さない。この組み合わせを見たのは久しぶりだった。
手を取られて分かった温度
シャワーを済ませてベッドの縁に座ったら、何も言わないまま手を取られた。指先から手首までゆっくり撫でられて、そのまま向こうの胸元へ持っていかれる。もちもちした二の腕の内側が腕に当たって、体温が高いのが伝わってきた。
この時点で主導権はもう無かったって感じかな。
キスが長い。唇が柔らかくて、ぷるぷるという言い方がそのまま当てはまる。舌の動きがねっとりしていて、こっちが息を継ぐタイミングまで読まれている。四十八年ぶんの引き出しというのは、たぶんこういうところに出るんだろうな。若い子の勢いとは完全に別の種類の押し方だった。
六項目、正直につけてみる
数字にすると味気ないが、後から自分で読み返す用に残しておく。
ルックス ★★★★☆
スタイル ★★★★★
おっぱい ★★★☆☆
アソコ ★★★★★
感度 ★★★★★
性格 ★★★★★
おっぱいは85のCで、大きさを期待して行く相手ではない。ただ形は崩れていないし、乳首が敏感すぎるから責めすぎるなと本人から先に釘を刺された。ぶっちゃけ、この店でこの人を選ぶ理由は胸ではないと思う。ルックスの四つ星も、顔の造作というより表情の作り方に対して付けている。
続きは限定エリアに置いておく
ここから先は、部屋で実際に何がどこまで進んだのかという話になる。得意はフェラだと本人が言っていて、それについては看板に偽りなしだった。ただ、この人を指名するかどうかの判断材料として本当に効くのは、そのもう少し先の流れのほうだな。
沼津にしてはアタリ、という言い方では足りない内容だった。
料金の実額、予約をどう取ると希望の枠が通りやすいか、どの時間帯を狙えば落ち着いて遊べるか、そして九十分で実際どうなったのか。そのあたりは限定エリアにまとめて置いた。地元の記録として、半年後の自分が引っ張り出せるようにしておきたい部分でもある。
東京に出ていたら、この人には会っていない。新幹線代と往復の時間を払って向こうで探すより、沼津駅から車で五分のあの部屋のほうがよかった。それが木曜の結論だな。