明け番の平日、新大久保の坂を下りて
タクシーを転がして二十年ちょっとになる。新宿の夜は、だいたいこの車の窓から見てきたんだよ。
この辺は、深夜になると歌舞伎町から職安通りを渡って新大久保のホテル街へ向かう客がやたら多い。乗せた瞬間に分かる。後部座席でスマホの画面を何度も見直してるやつは、待ち合わせに遅れそうな男だ。
熟女専門の店を使う客は、若い子目当ての客と比べて妙に落ち着いてる。焦らないし、釣りはいいよと言って降りていく。そういう客の口から何度か出てきた名前が、完熟ばなな 新宿だった。
十月の終わりの平日、明け番で車庫に車を返して、そのまま歩いて新大久保まで来た。小雨で、コートを着るか迷う寒さだったわ。
途中、小滝橋通りの立ち食いそばで、かき揚げを一枚だけ足した。明け番の腹はこれで決まる。仮眠を取らずに来たから、店の前で一瞬だけ帰ろうか迷ったのは内緒だ。
完熟ばなな 新宿を、乗せてきた客の顔から測る
在籍は四十代から五十代の奥さまが中心のデリヘル。ホテルに呼ぶ、自宅に呼ぶ、外で待ち合わせる、の三通りから選べる。
新宿と新大久保のあたりなら交通費がかからない。ここが地味に効く。池袋あたりまで呼ぶと電車代を持つことになるから、この辺で部屋を取ったほうが安上がりなんだよ。
大塚や五反田の人妻店と並べると
大塚の人妻店は回転重視で、受付の電話が短い。五反田は値段のわりに写真との差が大きい店が混じる。
完熟ばななは受付がとにかく丁寧で、前回呼んだときも割引の案内を向こうから言ってくれた。逆に言えば、電話がちょっと長い。乗務の合間の十分休憩でかけるには向かないな。
写真と本人の差は、俺が呼んだ二人に関してはほぼ無かった。
もう一つ、運転手の目線で言っておく。この店の女性は、ホテルの前で車を降りる客を出迎えるとき、だいたい先に会釈をしてくる。乗せた客を何人も見送ってきたが、そういう細かいところで店の教育は透けて見えるもんなんだよ。
るりさん、45歳。まず目でやられる
今回指名したのはるりさん。実は二回目なんだよ。一回目は八月の金曜の夜で、ホテルがどこも満室。本人に勧められた一軒にやっと滑り込んだ。
待ち合わせ場所に来た彼女は、ベージュのニットのワンピースに長い黒髪。四十五歳と聞いてなければ、もう少し下に見える。ただ若作りじゃない。落ち着いた大人の顔のまま、目だけがクリッとしていて、笑うとそこがすっと細くなる。
ルックス:★★★★★
スタイル:★★★★★
おっぱい:★★★★☆
アソコ:★★★★☆
感度:★★★★☆
性格:★★★★★
背は156cmで小柄、腰がきゅっと細い。胸はDカップで、大きさで押すタイプじゃなく形がきれいな部類。触れた脚がやたらなめらかで、膝の裏までもちもちしてた。
性格は甘えん坊で、ちょっと天然。会話がとにかく途切れない。俺が二十年車に乗ってる話をしたら、「じゃあ新宿のホテル、全部知ってるでしょ」と笑われた。
全部は知らない。
可愛らしいのに、髪をかき上げた瞬間だけ急に色っぽくなる。この切り替わりに、二回目でもまだ慣れなかった。
部屋に向かう途中、彼女は通りのパン屋のショーケースを覗いて「ここのメロンパン、美味しいの」と教えてくれた。甘いものの話になると、声が半音上がる。
泡の湯船ではしゃぐ人
部屋に入ってまず二十分くらい話して、それから風呂。彼女は湯船を泡だらけにするのが定番らしい。
二人で入るとほとんど身動きが取れない狭い浴槽で、泡がぬるぬる肌にまとわりつく。彼女はそこで子どもみたいにはしゃぐんだよ。泡を手ですくって、俺の鼻の頭に乗せてくる。
「運転手さん、泡似合うね」
いや、参った。五十近いオッサンが泡まみれで照れてるんだから世話がない。客から聞いた話だと、毎回カメラを持ち込んで写真を撮るのが恒例の常連もいるらしい。それも分かる気がした。
普段の彼女は受け身寄りで、こっちから仕掛けるとすぐ頬が赤くなる。ただ、それだけで終わらない日もある。ベッドに上がってからの話は、限定エリアに書いておく。
明け番に呼ぶ男への助言
出勤は週に二日くらいしか入ってない。予約はかなり取りにくい。俺も一度は電話した時点で埋まってた。
金曜の夜はホテル探しで時間を食うから、平日の夕方が狙い目。どうしても金曜なら長めのコースにしておくと、部屋探しで削られても慌てずに済む。
それと、甘いものを持っていくと喜ぶ。俺はコンビニでプリンを二つ買って行ったんだが、これが当たりだったわ。
この子の名前でもう一度電話するかどうかは、限定エリアの最後に書いた。