高速一時間、三河から栄へ出た日
八月の火曜、仕事を早めに切り上げて豊橋から高速に乗った。行き先は名古屋の栄。普段の遊び場は豊橋から豊田までの東三河界隈で、名古屋まで出んでも、と言い続けて何年になるか自分でも分からん。三河は三河で回るんだわ。それでもこの日だけは一時間かけて走った。ニューデリーという店に、どうしても順番を取りたい子がおったからだな。
錦は栄の北側にあって、雑居ビルの一階に居酒屋、その上に何が入っとるかよく分からん看板が縦にずらっと積み上がる。三河にはこの縦の密度がない。豊橋の駅裏だと看板は横に並ぶんだわ。信号待ちのついでに上を見上げると、名古屋に来たなという実感だけは毎回ちゃんとある。
三河は、そういう街ではない。
錦の裏手の駐車場に車を突っ込んだのが十九時前。平日の夜なのに空きは二台ぶんしかなくて、ぐるぐる回っとる間に予約時間が近付いてきて焦った。三河なら店の前に停め放題だから、この一点だけは名古屋は遠いなと思う。
八月の名古屋は暑い。車を降りた瞬間、アスファルトが夜になってもまだ熱を吐いとった。
そういえば、ホテルに入る前にコンビニで水を二本買っとる。これが後半で効いてくるとは、この時点ではまだ知らん。
ねいろに会って最初に思ったこと
予約はネットの当日枠。八十分のイベントコースに本指名料を足した形で入れた。店から確認の電話が来て、そこで確定。到着は十五分ほど遅れると言われたが、本人がプロフィールに「お部屋到着が遅くなる事多々あります」と先に書いとるから、こっちも織り込み済みだわ。慌てて怒るような話ではない。窓から広小路のテールランプを眺めて待っとった。
ピンポンが鳴って、ドアを開ける。小柄で華奢な二十一歳が、前髪の奥からこっちを見上げてきた。写真は加工が入っとるもんだと踏んで行ったのに、実物のほうが顔が小さい。黒髪で、肌が白い。廊下の照明の下でもう一度顔を見て、これは店の看板を張るわけだと納得した。三河でも名古屋でも、この手の子は月に何人も引けるものではないんだわ。ドアを閉めて、荷物を置いて、上着を脱ぐまでの一分ほどの間、こっちは間の持たせ方に困っとった。向こうも同じだったらしくて、目が合うたびに前髪を触っとる。
「こんばんは」の声がやたら小さくて、正直、最初は聞き取れんかった。喋るのが苦手だと自分で書いとるとおりの子だな、と思ったわ。会話でもてなすタイプではない。こっちから話しかけて、うんうんと頷いてもらう時間が五分ほど続く。
ただ、その五分の間ずっと、太ももか腕のどこかに手が触れとる。
距離の詰め方だけは異常に早いんだわ。
ぽっちゃり看板だがむちむちではない
ルックス ★★★★★
スタイル ★★★★☆
おっぱい ★★★★☆
アソコ ★★★★☆
感度 ★★★★★
性格 ★★★★★
ぽっちゃりを看板にしとる店だが、この子に関してはむちむちという印象ではない。腰は細くて、胸だけがちゃんとある。Eと書いてあるのは嘘ではなかったな。触った感触はもちもちで、体温が高い。関節がやたら柔らかくて、こんな角度から脚が絡んでくるのかと驚いた場面が何度かあったわ。三河でこのスタイルを引こうと思ったら、それなりに待たされる。
癖で顔を隠しがちだと本人も書いとるが、実際そのとおりで、部屋が明るいうちは前髪と手で半分隠れとる。あの顔なら堂々と出せばいいのに、と思うから、そこだけはちょっと惜しいところだな。
手が触れてからの三十分
シャワーは一緒に入った。ユニットバスが狭いもんで、二人だと肘がぶつかる。そこで背中を流してもらっとる間に、こっちのほうが先に追い込まれることになるとは思わんかった。
プロフィールの質問欄には、潮吹きは「したこと無いです」と書いてある。
実際に湯船の縁でどうなったかは、限定エリアのほうに書く。
ベッドに移ってからは完全に受け側に回された。全身リップがねっとりしとって、背中が性感帯だと本人が書いとるとおり、こっちが背中に触れると小さくビクンと跳ねる。跳ねたあとに恥ずかしそうに顔を隠す。攻めと受けが五分おきに入れ替わるような八十分だったな。
やばいと思ったのは、こっちが先に音を上げてからだわ。
三河者の値打ち勘定
イベント適用の八十分プラス二十分で一万八千円、それにホテル代。三河の店で同じ時間を取っても、指名料込みで似たような額にはなる。だから金額そのものが安いわけではない。ただ、中身の密度で言えば完全に勝っとるわ。時間の使われ方に一切の空白がない、と書けば伝わるだろうか。
帰りは東名に乗る前にラーメンを一杯食った。深夜のカウンターで麺をすすりながら、ずっとこの八十分を反芻しとったな。コンビニで買った水は、二本とも空になっとった。
何をされて何ができたか、細かいところは限定エリアのほうにまとめて書く。料金の組み方と、予約の取り方、狙うべき曜日と時間帯も向こうだわ。普段はこの辺で十分だと思って遊んどるが、この子のためならまた一時間走る。それだけは先に言っておく。