金津園まで足を延ばすことにした理由
八月の火曜、二週間ぶりに定時で上がれる日が来た。名駅から歩いて七分の会社を出て、そのまま岐阜方面の電車に乗った。前から一人だけ、出勤予定を追いかけている子がいたからだった。
岐阜市の金津園にあるアイドルラボというソープの、まいさん。名古屋からだと一時間かからない。仕事帰りに寄れる距離なのに、この子の枠だけはどうやっても取れなかった。
出勤が週に二日か三日しかないうえに、予定が出た数十分後にはもう埋まっている。三回連続で空振りして、四回目にやっと十四時からを押さえられた。押さえた直後に有休を申請したので、上司には少し申し訳ないと思っている。
正直、四回目も外れると思っていた。
そういえば、駅前のコンビニで水を買ってから向かった。八月の岐阜は、日が落ちても暑い日が続いている。
この辺は普段まったく来ないエリアで、駅から店までの道も一度確認しないと不安だった。結局、地図を見ながら十五分ほど歩いた。着いた時点でシャツが背中に貼り付いていて、入る前にトイレを借りて汗を拭いたのは今思うと正解だった。
まいさんと会って最初の三分で分かったこと
受付は驚くほど早かった。名前を告げて、料金を払って、待合室に通されるまでで三分もかかっていない。待合室そのものは正直かなり狭いけれど、人が滞留しないので気にならなかった。スタッフの人が最後まで丁寧で、こういう店にありがちな流れ作業の感じがない。
エレベーターの前に立っていたら、扉が開くより先に「こんにちは」と声がした。
身長は百六十七センチある。写真だと細さのほうが目立っていたのに、実際に横に並ぶと目線がほとんど同じ高さにあって、そこで一回頭が真っ白になった。ヒールを履いているわけでもない。それでいて肩も腕も細くて、力を入れたら折れそうだと思った。
顔のほうは、期待値が上がりきった状態で見てもまだ上だった。この業界に入って半年経っていない二十一歳の、まだ慣れきっていない笑い方をする。目を見て「今日は暑かったですね」と言ったら、返ってきたのが完全に素の表情で、そこでもう半分持っていかれた。
まじで、写真のほうが損をしている。
サイズで押さない胸をどう見るか
ルックス ★★★★★
スタイル ★★★★★
おっぱい ★★★★☆
アソコ ★★★★☆
感度 ★★★★☆
性格 ★★★★★
おっぱいはCで、サイズで押してくるタイプではない。ただ形が本当にきれいで、素人っぽい柔らかさがそのまま残っている。下はきちんと処理されていた。肌はぷるぷるで、二十一歳という数字を疑う余地がない。感度は星にすると四つだけれど、体感ではもう少し上だった。性格は文句のつけようがない。明るいのに押しつけがましくなくて、こっちが黙っても間が気まずくならないし、こちらが疲れているのを察して喋る量を落としてくる。この年齢でそこまでできる子は、そんなに多くないと思う。
湯気が引くまでの記録
部屋に入って、脱がせてもらうところから始まる。手つきはまだ完成していない。ボタンを外す順番で一瞬迷って、「あ、すみません」と小さく笑ったところが、逆によかった。
浴室は思ったより広い。椅子に座らされて、背中から順に泡をつけられていく。ここで面白かったのが、洗いながらずっと喋っていること。辛いものが好きだという話から、名古屋の台湾ラーメンの店を教える流れになって、洗われている最中なのに完全に世間話だった。
泡の量がとにかく多くて、手のひらだけでなく体を使って洗われる。背中に体重が乗ってくる感覚があって、そこで初めて相手が服を着ていないことを実感した。喋りながらやっているのに、指の動きだけは会話と切り離されていて、洗うためではない場所を通っていく。順番も一定ではないので、次にどこへ行くのか読めない。
これは反則だと思った。
で、その世間話の温度のまま距離が詰まってくる。
泡が流れて湯気が引くころには、こっちの余裕はほとんど残っていなかった。ここから先どういう流れになったのか、どこまでが通ってどこで止まったのかは、限定エリアのほうに全部書いた。予約の取り方と金の話もそっちにまとめてある。
次の枠をどうするか決めた
結論から書くと、帰りの電車の中でもう次の出勤予定を確認していた。
指名が集中している理由は、たぶん容姿だけではない。会話の持っていき方と、こちらの様子を見る速さのほうが効いている。二十一歳にそれをやられると、年上として立つ瀬がない。
ひとつだけ言っておくと、出勤が少なすぎる。仕事の予定と合わせるのがいちばんの壁で、そこは覚悟しておいたほうがいい。逆に言えば、枠さえ取れれば当たりを引く確率はかなり高い店だった。
岐阜まで来た甲斐はあった。