18歳に主導権を預けてみる実験、デザインプリズム 新宿
金曜の23時過ぎ。仕事の打ち上げを一次会で抜けて、新宿三丁目の交差点で信号を待っていた。雨が降るのか降らないのか決めかねている夜で、傘を差すほどでもない霧がシャツの肩だけをじわじわ湿らせていく。
普段はM性感かソフトSMの店にしか行かない。責められる側に回って、痛みと快楽の境目がどこで溶けるのかを確かめる。それが趣味みたいなものだった。
今回はあえて外した。
デザインプリズム 新宿は学園系のデリヘルで、在籍の中心は10代後半から20代前半。鞭も拘束具も置いていない、SMとは無縁の店だ。支配される快感は、道具がなくても成立するのか。相手が年下で、しかもおっとりした子だったとしても。半分意地の悪い問いを抱えたまま、スマホからネット予約を入れた。
指名したのはりおな、18歳。プロフィールの「どんなHが好き?」には「やさしいのがすきです」とある。こちらの趣味とは真逆だった。だからこそ試す価値があると思ったのかもしれない。
150cmの小さな指揮者が握っていた手綱
ドアの前で黙って待つ子
取ったホテルは歌舞伎町寄りの安いところで、ベッドと壁の間をカニ歩きしないと通れないほど狭い。ここは正直失敗だった。荷物を置く場所もなく、コートを椅子の背に二重に掛けて待った。
チャイムが鳴る。ドアを開けると、黒髪の小柄な子が折り畳み傘の水を払いながら立っていた。目が合った瞬間に、ふにゃっと笑う。
「雨、ちょっと降ってきましたね」
声が想像よりずっと落ち着いていて、少し面食らった。見た目はあどけないのに、話すテンポが急がない。こちらが次の言葉を探しているあいだ、じっと待っている。待たれる、というのは妙な圧だった。沈黙の主導権を最初の30秒で持っていかれた気がした。
丁寧さという逃げ場のなさ
シャワーでは背中を流しながら「熱くないですか?」と小声で確かめてくる。泡を流す手は柔らかく、体を拭くときも一か所ずつ。こちらが少し急かすような素振りを見せても、手の速さは変わらなかった。
体を拭いてもらっているあいだ、間を埋めるつもりで好きな食べ物を聞いた。「パスタです!」と即答して、休みの日は知らないご飯屋さんを開拓して回っているのだと、少しだけ早口になる。その話のときだけ年相応の顔に戻るのが可笑しかった。ベッドの外では、たぶんこちらが年上の客でいられる時間はこの数分だけだった。
そこで気づいた。この子は責めない。けれど、ペースは絶対に譲らない。焦らしとも違う、もっと柔らかくて、それでいて逃げ場のない丁寧さだった。
気づけば呼吸を彼女に合わせていた。身を委ねるという入り口は、こういう形もあるのかもしれない。
耳元のひと言から崩れていった夜
ベッドに移ってからの最初の10分だけ書いておく。キスは長めで、ねっとりと唇を離さないタイプ。こちらが舌を引くと、追いかけてくる。細い腕が首の後ろに回って、体重を預けてくる。その軽さに、少し不安になるくらいだった。
試しに「少しだけ、いじめてほしい」と頼んでみた。彼女は困ったように眉を寄せて、それから耳元に顔を寄せた。
「……こういうの、好きなんですか?」
言葉責めとしては、正直ぎこちない。台詞の選び方も手探りで、SMクラブの女王様とは比べようもない。それなのに、そのたどたどしさが妙に効いた。慣れていない子に、慣れていないことをさせている。その背徳が、痛みの代わりに胸のあたりを締めつけてくる。
攻守がひっくり返ったのは、こちらが何の気なしに彼女の耳に触れたときだった。肩がビクンと跳ねて、小さな声が漏れる。耳が弱いらしい。そこから先は、主導権がどちらにあるのか分からなくなった。
……マジで、まずい流れだと思った。
この先の快楽の記録は限定公開にて。
雨上がりの三丁目で考えたこと
SMの物差しで測るなら、この子は支配者ではないし、痛みも道具も出てこない。それでも、ペースを握られて、焦らされて、最後に自分から崩れていく流れは、ソフトMの自分にちゃんと刺さった。支配の形は一つではない、と頭では知っていたが、体で分かったのは今回が初めてだった。
帰りはタクシーを拾う気になれず、雨の上がった三丁目の交差点を抜けて、駅前の店でラーメンをすする。塩味がやけに沁みたのは、たぶん汗のせいだけじゃない。
ルックス:★★★★★
おっぱい:★★★★☆
スタイル:★★★★★
アソコ:★★★★☆
性格:★★★★★
感度:★★★★☆
彼女がどこまで許してくれたのか。その記録は限定エリアで。