常磐線を一本早めた朝のこと
あの日の帰り、土浦駅のホームで一人でニヤけていて、向かいのベンチに座っていたおばちゃんに二度見された。それくらい機嫌がよかった。
七月の終わり、木曜の午前六時台。桜の季節はとっくに終わって、蝉が本気を出す一歩手前という時期だった。普段のおれは土浦から上野まで出て、そのへんで遊んで夕方に帰ってくる。常磐線で1本だっぺ、と言えば聞こえはいいが、往復二時間半はさすがに体力を持っていかれる。
その日は違う。
前の週にラブアイドルの女の子ページを眺めていて、星野あんなの写真で指が止まったからだ。パネルの子はどこも盛る。分かっていて、それでも実物を見ないと判断できないと思った。土浦にもいい店ある、と地元の後輩に何度も言われていたのも効いている。
結局、早朝の枠を狙って自転車で家を出た。駅前のコンビニでおにぎりを二つ買って、歩きながら食べた。朝の川沿いは風があって、まだ暑い日という感じではなかった。
予約票の名前と、実物のギャップ
受付から部屋まで、思ったより短い
ラブアイドルは土浦駅から歩いていける距離にあるソープだ。夜はネオンで賑やかな通りだが、午前中はゴミ収集車とすれ違うくらい静かで、正直ちょっと入りづらい。この時間に扉を開ける勇気だけは褒めてほしい。
中に入るとカウンターがひとつ、待合にはソファが数席。広くはないが、ソープにありがちな仰々しさもない。すぐに受付の兄さんが出てきて、コースの内容と割引の説明を一通りしてくれる。値段の話を先に済ませてくれるのが助かるところで、初めての人間でも迷いようがない。予算感でいうと14,000円という数字が入口になっていて、上野まで出て同じ時間を過ごすことを考えたら、電車賃込みでもこっちに軍配が上がる。地元の後輩がしつこく勧めてきた理由が、この時点で半分くらい分かった。
システムは写真指名が基本で、女の子ページから選んで名前を伝える形になる。待合のエアコンが効きすぎていて寒い。自転車で汗をかいたまま座ったのは完全に失敗だった。
五分ほどで名前を呼ばれ、狭い階段を上がる。
部屋の前で待っていたあんなは、パネルより顔が小さかった。目がぱっちりしていて、写真を見たときの「加工でしょ」という疑いが三秒で消えている。というより写真のほうが損をしていると思う。
服の上からでも胸の位置が分かる。それでいて腰回りは細くて、横から見たときのラインが極端だった。Iカップという表記を疑っていた自分を、部屋に入る前に取り下げた。
「はじめまして、あんなです」と言いながら、こっちの荷物を先に受け取ってくれた。所作が丁寧で、動きに無駄がない。
60分が体感で20分だった話
部屋に入ってからしばらくは、ほとんど会話だった。こっちが黙っていても向こうから振ってくれる。趣味の話から始まって、なぜか常磐線の各駅停車が遅いという話で妙に盛り上がった。「そんなに遅いですか?」と真顔で聞かれて、こっちが説明に困った。
服を脱いだあとに出てきたのがマイクロビキニで、ここで空気が変わる。布の面積が明らかに足りていない。やばい、と声に出しかけた。
いきなり全開にはしてこないのが上手いところで、会話のテンションを保ったまま少しずつ距離を詰めてくる。魅力の出し方が段階的なので、こっちの温度が勝手に上がっていく作りだった。シャワーで胸を押し当てられたあたりから、もう時間の感覚がない。ぬるっとした泡の感触だけを覚えている。
ここから先は限定エリアに書いた。
とりあえず言えるのは、パネルを疑っていた自分が一番間抜けだったということ。写真の段階で分かる情報なんて、実際に会ってみれば三割にも満たない。土浦の朝六時台に自転車を漕いだ甲斐は、部屋に入って十秒で回収できていた。
六項目の点付け
ルックス ★★★★★
スタイル ★★★★★
おっぱい ★★★★★
アソコ ★★★★☆
感度 ★★★★☆
性格 ★★★★★
ひとつだけ書いておくと、序盤は少し力加減が探り探りだった。こっちの反応を見ながら合わせてくるタイプなので、好みを早めに伝えたほうが得をする。黙っていると会話のまま十五分が溶ける。彼女の問題というより、しゃべりすぎたおれの詰めが甘い。
次があるなら80分にする
60分で取ったのは判断ミス。早朝の割引に釣られた自分が悪い。次は80分以上にする。これはもう決めた。
帰りに駅前のラーメン屋を覗いたら当然まだ開いていなくて、コンビニのアイスを食べながら川沿いを歩いて帰った。九時前の土浦は人がほとんどいなくて、変な満足感だけが残っている。
上野まで出る必要が本当にあるのか。
少なくともこの日の答えはノーだ。
女の子の名前とお店はここに書いたとおり。中身と、指名するときのコツは限定エリアに置いておく。