別府の元町まで、下道で二時間半
久留米から別府までは、高速に乗れば一時間半で着く。ただその水曜は財布と相談して下道を選んだ。国道210号を日田まで走って、そこから山を越えていくルート。片道二時間半、往復で五時間だった。
ガソリン代を浮かせたつもりが、途中のコンビニで缶コーヒーとおにぎりを二回買っているので、たぶん収支は変わっていない。
筑後は選択肢少ないけど、その代わり車さえ走らせれば大分も熊本も日帰りで届く。地元で探すしかないと諦めていた頃より、最近はそういう遠征のほうが多くなったかな。
別府に入ると、道の両脇からいきなり湯気が立ちはじめる。八月の午前中で気温は三十三度、そこに地面から湯気だから、車を降りた瞬間に暑いを通り越して蒸されている感じだった。元町は駅から歩いて十分ほどの、古い建物と新しい看板が混ざった一角。昼から普通に人が歩いていて、後ろめたさが薄いのは正直ありがたい。
別府タワーの手前を左に折れて、コインパーキングに車を突っ込んだ。一時間二百円。福岡の街中で同じことをやると倍は取られるので、こういうところで地方に住んでいてよかったと思う。
commit コミットを選んだ理由
大分のソープを一通り眺めていて、ここのネット予約ページだけ埋まり方が異常だった。特定の子の枠だけ、二週間先までびっしり埋まっている。それがあいさんだった。
指名料が二千円、そこに特別指名料が三千円上乗せされている。六十分のネット予約枠が一万六千円なので、合計で二万一千円。筑後で同じ額を出すなら、もっと若い子がいくらでも選べる。それでも枠が埋まり続けている理由を、自分の目で確かめたかった。
予約は結局、キャンセル待ちを三日粘ってようやく取れた。
カーテンが開くまでの二十分
受付は駐車場の奥。番号を伝えて料金を払うと、そのまま待合室に通される。
その待合室が、想像していたよりだいぶ狭い。四人掛けのソファが二つと洗面台。先客が二人いて、三人目として座ると膝がぶつかりそうな距離になる。テレビはついていたが音は絞ってあって、誰も喋らない。あの沈黙は正直しんどかった。
ただ洗面台があるのは助かった。車で二時間半走ってきた後だったので、顔を洗って歯を磨けるだけでだいぶ違う。掃除は行き届いていて、水回りに水垢の一つもない。
スタッフの兄さんの対応は淡々としているが、必要なことは全部言ってくれる。「あと十五分ほどお待ちください」と一言、少ししてから「お飲み物どうぞ」ともう一言。それだけでこちらは安心して待てた。
そういえば、待っている間に壁の貼り紙を読んでいたら、おもちゃの持ち込みと写真撮影は禁止だと大きく書いてあった。当たり前のことをわざわざ貼るということは、やる人がいるということかな。番号を呼ばれるまでの最後の五分は、それを眺めながらドキドキしていた。
あいさんという人
名前を呼ばれてカーテンの前へ。開いた瞬間、「え、この人か」と声が出そうになった。
四十歳と聞いていたので、それなりに構えて行った。実際に立っていたのは、黒のワンピースを着た、背筋のまっすぐ伸びた細身の女性だった。身長は百五十センチちょっとで、自分の肩より下。顔立ちは派手な作りではなくて、朝の情報番組に出ている人の雰囲気に近い。
何よりやばいのは笑い方だった。目尻が下がって歯が見える、隠さない笑い方をする。あれを最初にやられると、こちらの緊張が全部抜ける。
性格は人懐っこいというより、距離の詰め方がうまい。部屋に入って五分で、久留米から下道で来たという話を全部聞き出されていた。「二時間半て、それもう小旅行やん」と笑われて、こっちも笑った。褒めるでも持ち上げるでもなく、ただ会話が勝手に転がっていく。四十歳という年齢は、この場面では完全に武器のほうに振れていた。
六項目で点をつけるなら
ルックス ★★★★☆
スタイル ★★★★☆
おっぱい ★★★☆☆
アソコ ★★★☆☆
感度 ★★★★☆
性格 ★★★★★
おっぱいはDだが、細身なぶん数字より控えめに見える。豊満さを期待して行くと違うかな。逆にウエストから腰にかけての線はきれいで、四十歳という前情報がなければ気づかない。性格は満点以外のつけようがなかった。
湯を張るまでの、その手前だけ
部屋は思ったより広くて、浴槽とベッドの間を人が二人すれ違える。まずハグから始まる。着ているものを脱がせるところまで全部あいさんがやってくれて、こちらは立っているだけでいい。この段取りの良さは、慣れているとかいう話ではなくて、こちらに何もさせない意思を感じた。
そこから洗い場。頭から順に、指の腹でぬるぬると洗われていく。力加減は正直もう少し強くてもよかった。丁寧すぎて、こそばゆい時間が少し長い。ただその間もずっと喋っているので、間が持たないということはない。
一緒に湯船に浸かって、そこからベッドへ移る。書けるのはここまでかな。
続きと、この日がどういう流れになったかは限定エリアに置いた。四十歳という数字だけで判断するには惜しい人だったので、行くかどうかの材料として読んでもらえたらと思う。
また下道を走るか
走る。次は高速を使うかもしれないが、行くこと自体はもう決めている。
帰りに別府駅前でラーメンを食って、二十二時に久留米へ着いた。運転席で腰が固まっていて、降りるときに変な声が出た。それでも往復五時間を惜しいと思わなかったのは久しぶりだった。
車があるなら大分まで足を伸ばす価値は普通にある。まじで、あの笑い方だけでも一度は見ておいていい。