豊橋の金曜、運まかせで突っ込んだ夜
仕事で豊橋に泊まりになった金曜。取引先との打ち合わせが長引いて、ホテルにチェックインできたのが21時過ぎだった。駅の東口から歩いて十分ちょっと、飲み屋がぽつぽつ残っている通りの、部屋がやたら狭いビジネスホテル。荷物を置いた時点でもう出歩く気力はゼロ。
ここで大人しく寝るという選択肢もあったわけよ。でも遠征先で早寝して終わるのが一番もったいない。というわけで、豊橋 POISON ポイズンというデリヘルに当日枠を取ってもらうことにした。名前は前に一度だけ耳にしたことがあって、頭の隅に引っかかっていた店だ。
今日のガチャは、写真も見ない、名前も選ばない。フリーで突撃。
この店には写真から選ぶ指名も、二度目以降の本指名も普通にある。ただ俺は基本的に選ばない主義でいる。パネルで選ぶと、どうしても脳内で完成図を作ってから会うことになって、そこからの引き算になるのが嫌なんだ。何も知らずにドアを開けてもらったほうが、当たりもハズレも素直に受け取れる。ハズレも記録する主義なので、外したらそれはそれで書く。
料金は枠の長さで決まる素直な形で、一番短い60分の枠なら16,000円。部屋代は自分持ちなので、もともとホテルに泊まっている日はそのぶん浮く計算になる。豊橋の駅前はホテルが固まっているから、遠征のついでに遊ぶには動線がいい街だと思う。
ドアが開くまでの三十分
部屋番号を伝えるまで
受付のやり取りは拍子抜けするくらい淡々としていた。フリーでお願いしますと伝えると、少し間があって「この時間だと、ご案内できる子が限られますけど大丈夫ですか」と確認が入る。むしろそれが聞きたかったので、はいで即答した。
そこからホテル名と部屋番号を伝えて、到着はおよそ三十分後という案内になった。この待ち時間がいつも一番落ち着かない。シャワーを浴びて、歯を磨いて、袋をテーブルに広げて、あとはやることがなくなった。エアコンの設定を触りすぎて部屋が寒い。夏なのに毛布を引っ張り出す羽目になったのは我ながら情けない。
開いたドアの向こう
ノックが鳴って、覗き穴から見た時点で「あ、これ縦に長いな」と思った。ドアを開けたら本当に背が高い。167cmあるらしく、俺とほとんど目線が変わらない。黒に近い茶色のロングヘアで、きれいめのワンピース。夜の仕事っぽい派手さがほとんどなくて、駅前の商業ビルから出てきてもおかしくない雰囲気だった。
みいと名乗った彼女は、部屋に入るなり笑って「うわ、ちゃんと準備してくれてる」と俺のテーブルを見た。やばい、完全に見透かされている。第一声で空気が緩むタイプの子で、緊張していたのはむしろ俺のほうだったと思う。
ざっくり点をつけるとこうなる。
ルックス ★★★★★
スタイル ★★★★★
おっぱい ★★★★☆
アソコ ★★★★☆
感度 ★★★★☆
性格 ★★★★★
顔と体つきは文句のつけようがない。細いのに胸だけ主張してくるバランスで、服の上からでも分かる。満点にしなかった項目は、こっちが一回で把握しきれなかったというだけの話。ただ性格まで振り切ったのは、この後の一時間半で嫌というほど納得させられたからだ。
差し入れを広げたところから
持参したのは、コンビニで適当に買い集めたグミとチョコとペットボトルのお茶。何が好きかを事前に調べたわけでもなく、ほぼ勘だ。それを見て彼女が最初に手を伸ばしたのは意外にもお茶のほうで、「先にちょっと落ち着かせて」と言いながら床に座り込んだ。
そこから始まったのが、いわゆるモグモグタイム。互いの近況を話すだけの時間なんだけど、これがやたら楽しい。前職がウェディングプランナーだったという話から、式場のあるあるで十分くらい潰した。相槌が上手いというより、こっちの話の続きを勝手に想像して先回りしてくるタイプで、会話のテンポが気持ちいい。
ひとしきり笑ったところで、彼女がふっと立ち上がる。
「じゃあ、お風呂行こっか」
切り替えが自然すぎて、こっちが構える隙がなかった。ここから先の一時間で何が起きたかは、限定エリアのほうにまとめて書いた。無料で書ける範囲を早々に超えてしまったというのが正直なところだ。
当たりだった、と言い切れる理由
結果は、当たり。それも今年引いた中では上位に入る。
理由を一つに絞るなら、こっちが投げたお願いに対して線引きがはっきりしていて、そのうえで通る側は全力でやってくれるところ。デリヘルという枠の中でできることとできないことを、嫌な空気を一切出さずに切り分けてくる。曖昧に濁されるより百倍いい。
ケチをつけるとしたら、最初のキスがちょっと噛み合わなかったくらい。背丈の差がほぼゼロなせいで、お互いに角度を探る時間があった。それも二回目には解消していたので、減点というほどのものじゃない。
終電の時間はとっくに過ぎていたが、歩いて帰れる距離なのが遠征先の救いだ。深夜のラーメン屋で締めてから部屋に戻った。フリーで引いてこれなら、次は名前を指定して行く。運命に身を委ねた結果としては上出来だった。