片町の夜
金沢は八月の終わりになってもまだ蒸してて、片町のアーケードを抜けるだけで背中にシャツが張り付いた。木曜、仕事を八時であげて、犀川近くのコインパーキングに車を突っ込んでから歩いたな。
北陸の夜は東京みたいにギラつかん。人の波が引くのが早いぶん、路地に一本入ると急に音が消える。この落差が好きで、結局いつも片町に戻ってきてしまう。
その日はデリヘル。ホテルは片町から歩いて七、八分のいつものとこ。部屋に入って冷蔵庫の水を開けたところで内線が鳴った。予定より四分早い。仕事が丁寧な店かどうかは、だいたいここで分かる。
嬢の印象
入ってきたのは20代前半の子。写真より実物のほうが幼く見えるタイプだったな。
顔まわり ★★★★★
ドアが開いた瞬間に、もう笑ってた。作り笑いじゃなくて、口角が勝手に上がってしまう感じの笑い方。目が細くなって、そこに愛嬌が全部乗ってる。この笑い方で落ちない男がいるかね。
髪は明るめの茶色で肩より少し下。前髪だけ湿気でうねってて、それを本人が気にして何度も直してたのが妙によかった。
スタイル ★★★★☆
身長は160の後半くらい。ヒールを脱いでも目線がそこまで下にいかん。手足が長くて、立ってるだけで細く見えるタイプ。
ただ、腰から下は思ったより肉があった。細いだけの体じゃなくて、触ったときに指が沈む余地がある。個人的にはこっちのほうが好みだったな。
胸 ★★★★★
服を脱いだらFはあった。うわ、と声が出たな。形が崩れてなくて、仰向けになっても横に流れきらない。
硬さがまったくないのが良かった。手のひらで持ち上げるとそのまま形が変わって、離すと戻る。この日いちばん時間を使ったのはここかもしれん。
あそこ ★★★★☆
毛は短く整えてあって、処理跡のざらつきもなかった。色は薄いほう。
匂いはボディソープのやつだけ。シャワー直後だから当たり前と思うかもしれんが、ここで手を抜く子はけっこういる。
感度 ★★★★☆
太ももの付け根が弱点だった。内ももを撫で上げていくと、膝から下がびくっと跳ねる。本人も「そこ、ずるいです」と言ってたな。
逆に耳と首は反応が薄い。強めにやると笑い出してしまうので、ここは早々に諦めた。
人柄 ★★★★★
しっかりしてるように見えて、話すとかなりマイペース。金沢の飲み屋の話をふったら行ったことのある店が三軒かぶって、そこから五分くらい脱線した。片町の裏通りにある立ち飲み屋の話で妙に盛り上がったな。
沈黙を怖がらない子で、無理に喋らせようとしてこない。この空気の作り方はこっちが楽だった。
二時間の中身
シャワーは一緒に入った。ユニットバスが狭くて、二人で立つと肘がぶつかる。向こうが先にこっちの体を流して、そのままの流れで後ろから抱きついてきた。背中に胸が当たる。正直この時点でだいぶ持っていかれてたな。
「もうベッド行きます?」と聞かれたけど、断った。北陸の夜は長い。慌てて消化するもんじゃない。
ベッドに上がってからはキスが長かった。ちゅっ、と軽いのを何度も置いてから、少しずつ深くしてくる。舌の動かし方がこっちに合わせてあって、押し込んでこない。プロフィールに「たくさんちゅーしてもらえたら」みたいなことを書いてたが、あれは営業文句じゃなかったらしい。
一度だけ、角度を変えたときに前歯が下唇に当たった。向こうがすぐ離れて謝って、そのあと妙に慎重になってしまったのは少し惜しかった。こっちは全然気にしてなかったんだが。
そこから胸。手のひらを添えるだけで形が変わる柔らかさで、揉むというより沈める感じになる。乳首は小さくて色が薄い。舌を当てると腹のあたりがきゅっと締まって、そのたびに息が上がっていくのが分かった。
下に降りていくと、内ももで完全に止められた。付け根を撫で上げるたびに膝から下が跳ねる。脚を閉じようとするんだが、閉じきらない。この往復だけで五分は使ったと思う。
くちゅ、と音が立ち始めたのは早かった。舌を入れると腰が浮く。声を我慢するタイプじゃなくて、そのまま出す。ホテルの壁が薄いのを思い出して、こっちが少し焦ったくらいだったな。
お返しは、上手いというより丁寧。喉を使って攻めてくるわけじゃない。舌を根本から先までゆっくり這わせて、目線だけ上げてくる。ぺろ、と一回舐めてから咥え直す、あの間の取り方が良かった。
ただ、そこだけは正直もう少し強くてよかった。丁寧なぶん刺激が単調で、途中でこっちが焦れたのは本当だな。うまい下手というより、好みの問題かもしれんが。
そのまま騎乗位に移るとき、ゴムの話が一度も出なかった。向こうも取りに行かない。こっちも黙ってた。そのまま生で入った。
入った瞬間に「あ、」と声が漏れて、そのあと動きが止まった。慣らすみたいにゆっくり前後させてから、腰を落としてくる。中は狭いというより締まりが不規則で、こっちが動くたびに絡んでくる。
途中でエアコンが効きすぎてて、汗が引いたところが寒かった。温度を下げに行こうとしたら腕を掴まれて、結局そのまま。
後半は正常位。脚を抱えると、さっきまでの余裕が全部消えてしがみついてくる。中で出すかどうかは最後まで何も言われなかった。結局そのまま、外には出さずに終わった。NNだったな。
終わってからしばらく、二人とも動かなかった。天井のシミの形が犀川の橋に見えるとかいう、どうでもいい話を三分くらいしてた。
帰りは玄関まで送り出してくれた。靴を履いてるあいだずっと後ろで待ってて、最後にもう一回だけキスして出ていった。
金沢は当たり外れの幅が大きい。ハズレの日は本当に何もない。ただこの日は顔も体も中身も全部そろってた。二時間じゃ足りんかったな。次は延長を最初から入れて行くかね。
この子の名前と店は有料エリアに書いた。料金の組み方と、予約を取るときのコツも一緒に置いてある。