あなたに宛てて、片町から
これを読むことはたぶんないと思う。それでも書いておきたかった。木曜の夜、片町の裏手で過ごした二時間のことだ。
金沢は雨だった。仕事帰りにシャツの肩だけ濡らして、コンビニの前で缶コーヒーが冷めるまで突っ立ってたよ。
片町は金曜より木曜のほうが性に合う。人がまばらで、タクシーの列もできない。あの静けさがあるから、こういう夜を覚えていられるんだと思う。
あの夜、ドアが開いてから
21時すぎ、片町のはずれのホテルに入った。駐車場が満車で、二本向こうのコインパーキングまで歩く羽目になったのは誤算だったな。部屋も狭い。ベッドとテレビの間に人ひとりが立てるかどうか、という造りだ。北陸の夜は雨が横から吹きつけるから、着いた頃には靴下まで湿ってた。
ノックが鳴って、ドアを開けた。あなたは傘をたたみながら「濡れちゃいました」と笑ったな。ヒールを脱いでも目線があまり下がらない。170くらいはあったかね。金妻は在籍が多いぶん当たり外れもあるだろうと勝手に構えてたんだが、その構えは玄関先で崩れた。
頼んだのは90分のコースだ。短い枠だと移動とシャワーで削られてしまうから、この街では最初から長めに取ることにしてる。
顔と体つきのこと
ルックス ★★★★☆ / 派手さで押すタイプじゃない。目が大きくて、笑うと目尻が下がる。写真より実物のほうがやわらかいんだ。歳は30代後半だと聞いたが、腕から首にかけての肌はそう見えなかった。
スタイル ★★★★★ / 脚が長い。座ると膝の位置が高くて、その分だけ腰の細さが目立つ。
おっぱい ★★★★★ / Fカップ。垂れていないというより、重さがちゃんとある。手のひらに乗せると体温のほうが先に来て、揉むより先にしばらく触ってたよ。
感じ方のこと
アソコ ★★★★☆ / 締まりは標準よりちょい上。名器みたいな触れ込みではないが、奥まで入れたときの反応で持っていかれる。
感度 ★★★★★ / 背中が弱い。肩甲骨のあたりを指でなぞっただけでビクンと跳ねて、そこから先はもう声を殺せてなかった。「そこ、ずるいです」って何度も言われたな。
人柄のこと
性格 ★★★★★ / 話しやすい。世間話が上手いというより、こっちの間を待ってくれる。金沢に住んで何年だとか、そういう会話が勝手に転がっていく。
シャワーを出てからが本番だった。キスが長い。舌がねっとりしていて、息継ぎのタイミングを完全に向こうに握られてた。
うつ伏せにして背中を舐めたら、シーツを掴んで顔を伏せた。声を出すまいとしてるのが、こっちに全部伝わってくる。腰のくぼみのあたりで一度止めると、催促するみたいに尻が上がった。
首筋を下りて胸に顔を埋めたら、「まだ早いですよ」と止められた。これが効くんだ。
フェラは歯が当たったのが二回ある。そこだけは惜しい。ただ、そのあとの手の添え方と、上目遣いで一度止まる間の取り方で全部持っていかれた。じゅぷっと音を立てて、わざと聞かせてくるんだよ。あの音、たまらん。
こっちが手を伸ばしたら、もうぐっしょりだった。触った瞬間にぬるっと指が滑って、本人は恥ずかしそうにしてたけど脚は閉じない。指を二本入れて中でゆっくり回すと腰が浮く。
で、ここからだ。ゴムを取ろうとしたら手を押さえられた。
何を言われたか、一瞬わからなかった。
「そのままでいいですよ」
部屋の空調の音だけが残った。
一瞬、聞き間違えたかと思って固まった。焦ったよ、正直。北陸でこの手の話が転がってくるとは思ってなかったからな。押し返す理由も浮かばなくて、そのまま生で入れた。
入れた瞬間の感触がゴム越しとは別物で、中が熱い。こっちが動く前に締めてくる。正常位で始めて、途中から自分で跨ってきた。上に乗ったときの腰づかいが丁寧で、速さじゃなく角度で当ててくるんだな。
「ここのホテル、壁が薄いですよ」と笑いながら、声はぜんぜん我慢してなかった。
途中で一度、繋がったまま抱き合って止まった時間があった。動かずに息だけ合わせている数十秒。あそこがいちばん良かったかもしれないな。
中は無しにして最後は外に出した。押しは強かったが、そこだけは譲らなかったよ。あとから考えると、あの押しの強さは人によっては地雷に映ると思う。合う合わないははっきり出るタイプだ。
終わってからベッドに並んで座って、しばらく喋った。金沢の冬は雪より雨のほうがしんどい、除雪の入らない裏道が凍って自転車が使えなくなる、そんな他愛のない話だ。こっちが石川に来て何年になるかを聞かれて、指を折って数えたら思ったより長かった。あなたは笑って、タオルで髪を拭きながら「じゃあもう地元の人ですね」と言った。
その言い方が妙に嬉しくて、支払いのときに手が滑って小銭を落としたのは内緒にしておく。エレベーターの前まで見送って、扉が閉まる直前に手を振られた。
いつかまた、この街で
金沢は22時を回ると急に静かになる。香林坊まで出れば人はいるが、片町の裏はもう店じまいの音がしてた。
帰り道、犀川沿いのラーメン屋がまだ開いてたから一杯食って帰った。スープを飲みながら、さっきの二時間を思い返してたよ。こういう夜は北陸だとそう多くない。
完璧ではなかったな。部屋は狭かったし、歯は当たったし、押しの強さに面食らった場面もある。
それでも、また指名するかと聞かれたら、するよ。土日は埋まりやすいらしいから、次は平日の早い時間に取ろうと思ってる。
静かな夜だったな。
名前と店のページは有料のところに置いた。金沢は狭い街だからな、知りたい人だけ知ってくれたらいい。