火曜の夕方、金沢はしとしと雨だった。
仕事が思ったより早く片付いて、片町の駐車場に車を突っ込んだまま、しばらくスマホを眺めていた。北陸の夜は、雨が降るとやたら静かになる。犀川のほうから風が上がってきて、傘を差すほどでもない霧みたいな雨が顔にかかる。こういう晩は、どこかの部屋に閉じこもりたくなるんだよな。
片町は金曜より火曜のほうが好きだ。人が減って、看板の灯りだけが濡れた路面に伸びる。騒がしいのが目当てなら他所へ行けばいい。
で、その晩に呼んだのが金妻のVIPコースの子だった。
雨の片町、金妻に電話してドアが開くまで
金妻は片町のど真ん中に事務所を構えているわけじゃないが、片町界隈のホテルなら20分もかからずに着く。電話に出た男性スタッフの声が低くて落ち着いていて、急かさない。こっちが迷っている間も黙って待ってくれる。ここの受付対応は金沢でもかなり上のほうだと思っているかね。
「VIPのほうでご案内できる子がおりまして」と言われて、写真を見せてもらった。30代の前半。顔は出していないが、首から下のラインだけで十分だった。
部屋は片町から歩いて数分のビジネスホテル。フロントの前を通るのが少し気まずいくらいで、あとは何もない。エレベーターが狭いのだけは毎回いやになるな。金沢は車社会だから、飲まない日は自分の車で来て、近くの立体に入れてしまうのが早い。
そういえば、部屋に入ってから飲み物を買い忘れたことに気づいてコンビニまで走った。戻ったのが到着の3分前で、地味に焦った。
チャイムが鳴ったのは21時半ぴったり。
開けたら、ノースリーブのワンピースに薄いカーディガンを羽織った女が立っていた。傘を持っていて、肩のあたりが濡れている。「すみません、雨で」と言いながら入ってきたその声が、思ったより低い。写真から想像していたより落ち着いた響きだった。
部屋での所作が丁寧だ。荷物を勝手な場所に置かないし、こっちの上着を先にハンガーへかけてくれる。手を洗ってから戻ってきて、ベッドの端に浅く腰かけた。座り方まで行儀がいい。
「金沢、寒くないですか」と聞いたら、東京より風が冷たいと笑われた。北陸の夜はそういうものだ。
嬢の印象
先に書いておくと、この子は写真より実物のほうがいい。顔を出していないのが商売として正解なのかどうか、正直わからんかね。
ルックス ★★★★☆
30代の前半と聞いていた。肌でごまかしが効かない年齢のはずなのに、頬から首にかけてまったく荒れていない。近くで見ると、肌がやばい。ホテルの安いライトの下でも毛穴が見えないのは反則だろう。目尻が少し下がっていて、笑うともっと下がる。派手さはない。金沢の街を昼間に歩いていても、たぶん誰も夜の仕事だとは思わないだろう。
スタイル ★★★☆☆
身長155。数字だけ見れば小柄だが、腰の位置が高いのでそこまで小さく見えない。ウエストは細くて、手を回すと指が余る。ただ、店の紹介文にあるほど劇的な曲線かというと、そこは盛りすぎだと思ったな。健康的に細い、が正しい。
おっぱい ★★★★☆
Dカップ。特別大きいわけじゃない。形がきれいで、仰向けになっても横に流れない。触ったときのもちもちした感触は、数字と関係ないところにあるんだとあらためて思った。
アソコ ★★★☆☆
手入れは自然に近い。整えてはあるが、剃り上げてはいない。締まりは標準といったところで、名器みたいな触れ込みの子ではないな。そこを期待して行くと物足りないと感じるかもしれん。
感度 ★★★★☆
反応は素直だった。作っている声じゃない。耳の後ろを触ったときに肩がビクンと跳ねて、そこで「あ、これは演技じゃないな」と思ったかね。
性格 ★★★★★
ここが一番よかった。前職は病院の受付だったらしく、人の話を聞くときの間の取り方がうまい。こっちが黙っても気まずくならない。金沢は長いのかと聞いたら、笑って濁された。詮索されるのが好きじゃないんだろう。それ以上は聞かなかった。距離の詰め方を知っている人だったな。
ドアを閉めてからの90分
シャワーは一緒に浴びた。ユニットバスが狭くて二人だと肘が当たる。後ろから手が回ってきて、洗われながらそこで一度触られている。手つきは丁寧だが、慣れた丁寧さだ。
ベッドに戻ってからはキスから始まった。舌の入れ方が浅くて、こっちが追いかけると応えてくる。焦らすタイプではないが、自分から突っ込んでくるタイプでもない。
フェラは、正直に書くと少し事務的だった。深く咥えて上下する、それだけ。喉の奥まで入れてはくれるが、舌の動きに工夫があるわけじゃない。ちゅぱっと音を立てて見せるようなサービス精神もない。期待していたぶん落差があったな。
逆に、こっちが攻めに回ってからが本領だった。
耳の後ろから首筋、鎖骨に舌を這わせると、はっきり息が変わる。乳首を口に含んだところで腰が浮いた。「ちょっと待って」と言いながら、待つ気がまったくない体をしている。下に手をやると、もうぬるっとしていた。指を入れると中は熱くて、締まり自体は標準だが、奥のほうがねっとりと絡んでくる。
で、ここで向こうから話が来た。
「オプションで、もう少し近い形もできますけど」
言い方は上品だが、要するに円盤の誘いだ。金額を聞いて、少し考えて、乗った。この切り出し方が苦手な人はいると思う。実際こっちも一瞬しらけた。せっかく空気ができていたところに値段の話が挟まるのは、あまり気持ちのいいものじゃない。しつこくはなかったが、渋っていたら二度目が来ていた気配はあったな。
ただ、乗ったあとは早かった。ゴムを着けずにそのまま入れている。自分のときはNSだった、というだけの話で、誰にでも同じ提案があるのかどうかは知らない。
挿入は正常位から。155センチの体は思ったより柔らかくて、脚を抱えても嫌がらない。中は熱いのに入り口だけがきつい。生だとこの差がはっきり出る。途中で騎乗位に変わって、そこからは向こうのペースだった。腰の動きは激しくないのに、ビクビク震えながら止まらない。息の上がり方でこっちが持っていかれた。
最後は抜かずに中で出した。NNまで行ったのはこの一回きりだが、止められはしなかった。抜いたあと、何も言わずにタオルで拭いてくれて、そのまま横に寝転がって10分くらい喋った。この時間がいちばんよかったかもしれん。前職の話とか、金沢の冬は寒いとか、どうでもいい話ばかりだった。
また行くか
行く。ただし条件がひとつある。
この子は当たりだが、万人受けする当たりじゃない。がつがつしたサービスを求めて呼ぶ相手ではないし、テクニックで殴られたい人には向かない。静かな部屋で会話が成立する相手と過ごしたい晩に、名前を思い出す子だと思う。金沢は店の数こそ多くないが、こういう種類の子は意外と少ないかね。
雨の片町でタクシーを拾って帰る道すがら、次はもう少し長いコースにしようと考えていた。90分では惜しい。
この子の名前は下の有料エリアに出している。金妻のどの枠に出ているか、払った総額と予約の取り方も一緒に書いた。