四十七歳、身長150センチ。数字だけを並べれば、それで終わる話だ。けれどそこに眼鏡が一枚加わると、輪郭がふっと変わる。店側の説明では、四十代にしては若く見え、眼鏡を外した途端に大人びた顔つきになるらしい。レンズ一枚を境に表情が二つに分かれる女性、というのがこの人の入り口になる。
小柄だ。B80のCカップ、ウエスト59、ヒップ90。胸は控えめで、重心は腰から下にある。店が推しているのも脚と尻の線だ。ただ、写真と実物がどのくらい違うのかは、客側の材料が見当たらないので分からない。そこは白紙のまま指名することになる。
本人の言葉は甘い。会っている時間だけは恋人のように扱ってほしい、と自分から書いている。受け身寄りだとも明かしていて、女性に主導されたい男性には物足りないかもしれない、と先回りして断ってもいる。売り込みの文にしては正直すぎるくらいの一文で、そこに人柄の端がのぞく気がする。店側の説明では感じやすい体質で、電マを使って自分で慰める姿を見せるのが好きなのだという。深く舌を絡めるキスにも弱いとされるが、どれも店と本人が差し出した像で、客側の裏づけはまだない。
できないことははっきりしている。イラマチオ、顔射、ごっくん、バイブ、アナルは指も含めて不可。人を貶めるような言葉のやりとりは、口にする側でも受ける側でも好まない。強めの遊びや、乱暴な言葉で空気を作りたい人には向かない。
もう一つ。喫煙者だ。アイコスのハイブリッド型を吸い、酒はスーパードライを飲む。煙草の匂いが苦手なら、指名の前に店へ確かめておいたほうがいい。
店のタグにある性格は「空気を読む」の一語だけで、実際にどう接してくるのかは確かめられない。ゆっくり甘い時間を過ごしたい人、眼鏡の奥の表情が変わる瞬間を見てみたい人には合いそうだ。それ以上のことは、ドアが開いたあとにしか分からない。街の灯りが窓の端で滲むような、そんな曖昧な期待を抱えて呼ぶ相手なのだと思う。